年間２００ラウンドと言えば、年間５２週として毎週４ラウンド弱です。プロや競技をするアマチュアは別として一般人でこれほどのラウンドをする人をご存知の方は少ないと思います。
しかし、私の知人でこのラウンド数をこなす人は沢山います。
実は私はブラジルサンパウロに長年駐在したことがあります。
サンパウロには、日系のゴルフクラブが何か所かあるのですが、その内私がメンバーになっていたゴルフクラブのメンバー達です。
サンパウロと言えば、「治安が悪い」と言われている都市のひとつで、多くの日系企業は「ハードシップ手当」の対象地としています。
日系企業の経営職は殆ど移動を防弾車で行うほど安全に気を使わなければならないところです。（因みに、私が居た２００６年から２０１２年までは、日本人駐在員の多くは、トヨタカムリ、トヨタカローラ、ホンダアコードの防弾仕様
車に乗っていました。レクサスもありました）
こういうところで余暇を過ごすには、当然「安全な場所」でなければなりません。ゴルフ場は周りをフェンスで囲うことができますので、比較的安全な場所になります。（といっても、ところどころに拳銃を所持した警備員が常駐しています）
ということで、単身での赴任が多い日本人駐在員の多くがそのゴルフクラブのメンバーになり休日をゴルフ場で過ごすことになります。ゴルフだけでなく、朝・昼・晩の食事が賄え、加えてお風呂まであるので誠にもって単身者には最高の場所です。
加えてサンパウロは年間を通して比較的過ごしやすい気候なので、一年中ゴルフができる環境にあります。
大体、単身者達は午前中１ラウンド、午後から１ラウンドを回ります。年末年始は日本に一時帰国する人達もいますので、土日で４ラウンドから５ラウンドして、５０週で２００ラウンド超えとなります。
この人たちは、きっと皆さんゴルフが上手いと思われるかもしれませんが、実はそうでもないのです。何故かというと月例競技会と関係があるのです。
チョット話は逸れますが、そのゴルフクラブのことをご紹介します。
ゴルフクラブの名前は「PL Golf Clube」です。
サンパウロ市内の中心地から車で約５０分（渋滞含まず）の距離にある、日系のゴルフクラブです。
その名前の通り、当地の日本企業の駐在員、日系人等とPL教団で１９６８年に設立したメンバー制ゴルフ場です。
日本人駐在員だけでなく、ブラジルの日系の方々も多く利用されていて雰囲気はまるで日本のメンバーコース（２７ホール）といったところです。
月例競技会はハンディ１４以下はブルーティから１５以上はホワイトティを使用します。
コースには色鮮やかな花や濃い緑の中をたくさんの鳥が飛び交う、自然豊かでとても気持ちのいいコースです。
コースのメンテナンスは日本人支配人が自ら陣頭指揮で整備されていますので、いつでも良いコースコンディションが維持されています。
ロッカールームの中にはシャワーの他にお風呂もあり（但し男性のみで、女性はサウナあり）レストランのメニューの殆どが日本食です。
まるで日本にいると錯覚してしまいそうなクラブなのです。ただしキャディーは、女性ではなく殆どが十代のブラジルの少年たちです。
電動式のカートが常備されていないので、基本は徒歩でのラウンドです。そのため、転勤して間もないころのメンバーはとてもきつそうです。（ハーフラウンド２時間が基準）
キャディーはゴルフバッグ一式を肩にかけてプレーヤー一人にひとりが付きます。まるでツアー選手の気分です。２０１２年頃でワンラウンド３０００円位払っていました。
東南アジアの駐在員も同じようなゴルフをしているようですが、ゴルフと言えば、日本とアメリカしか知らない私としては、ボールのある所に立って、横にいるキャディーに、７番アイアンと言って受け取りアドレスするというスタイルのゴルフはPGAツアーのプロ気分を味わえるものでした。
