ゴルフ 上手くなりたい

ミスター・ホーガン

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今から60年前の1957年、米国のスポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」に5回に渡って連載されたベン・ホーガンの技術論をまとめたのが『モダン・ゴルフ』です。 そして現在でも世界中で最も読まれているゴルフレッスン書といっていいほど優れた著書であると思います。
ベン・ホーガンは常に「私のスウィングには秘密がある」とほのめかしながら、遂にその秘密を明かしませんでした。歳を重ねるほどキレ味を増していったショットを見せられた「上手くなりたいと願う」研究心旺盛なゴルファーたちは、何とかして「スウィングの秘密 =まっすぐ遠くに飛ばすコツ」を知ろうと、トーナメントに足を運び、名手のスウィングを研究した。
ベン・ホーガン自身が語る技術論は一言も逃すまいと、時折記事が掲載されようなら、その雑誌が発売されると、むさぼりつくように読んだと言われています。

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そんなベン・ホーガンですが、前回「ベン・ホーガンは『パワー・ゴルフ』を書いたときは、コントロールの効かないフックがでるスウィングであったが、その後良くコントロールされたフェードに変わった。果たして『パワー・ゴルフ』から『モダン・ゴルフ』までの間に、ベン・ホーガンに何があったのか? とても興味が湧いてきた。」と書いた通り、その変遷を辿ってみたいと思います。

その前に、何故ベン・ホーガンが崇拝されているのか理由を見てみたいと思います。
ホーガンのボールを打ち抜く技量は、クラブフェースの「スウィートスポット」の溝がすり減るほど正確なもので、ショットした時のインパクト音は超音速の金属音がするほどすさまじいものだったと書物に書かれています。
この様な技量はホーガンの両掌が固くなるまで、時には血が滲むまでの練習によって得られたことは容易に推察できます。
今でこそ、トーナメントプロにとっては当たり前になった、ラウンド後の練習はホーガンが初めて取り入れたのです。 
初めのうちは、みんなはホーガンのラウンド後の練習をあざ笑っていたそうです。しかし、ホーガンのゴルフが日に日に改善されているのを見て、他の選手も19番ホールのバーの椅子ではなく練習場に一目散に向かい始めたという話が残っています。
ホーガン程練習に精進したゴルファーはいないと言われています。流れるように、そして何度でも同じスウィングを反復することができるように、すさまじい練習をしたようです。
その結果がメジャー大会を含め、63のPGAの試合での優勝記録を残すことができたのでしょう。 
特に1949年には瀕死の重傷を交通事故で負いました。しかし一年間にわたる入院とリハビリを繰り返す生活の後、しぶとさを身につけた元陸軍航空大尉のホーガンはその後、どんなゴルファーも成し遂げ得なかった偉業を次々に達成していきました。そしてPGA の三つのタイトルを取り「ミスター・ホーガン」の称号を得るに至りました。

さて、ここからホーガンがどのようにしてコントロールの効かない欠陥スウィングを矯正し、克服していったかを述べていきたいですが、その前にホーガン自身が犯した過ちについて、分析している文献があるのでそれを参考にしていきたいと思います。
この文献によるとホーガンが犯したアドレスやスウィングでの過ちは、一般ゴルファーにも共通したもので、もっぱらボールを遠くへ飛ばしたいという気持ちからくるもののようです。
飛距離を出したいという思いが強すぎると正確なショットに必要な正しいアドレスやスウィングに意識が行かなくなってしまうという弊害がでてくると指摘している。
自分が同じ過ちを犯していないかチェックしてみる必要はあるでしょう。 
もしそうであるならホーガンの改造したやり方を試してみるのもいいのではないでしょうか。

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