ゴルフ 上手くなりたい

右足の位置とグリップ

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ベン・ホーガンのプロ初期の頃のゴルフと『モダン・ゴルフ』を著した頃のゴルフのスタイルで大きく違っているのは、

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勿論球筋が「フック」から「フェード」に変ったことですが、その要因が次の2つであると言われています。

「アドレスでの右足の位置」と

「グリップ」です。

「アドレスでの右足の位置」については、以前「フラットなスウィング」で書きましたので、覚えておられる方も多いと思います。

ベン・ホーガンは彼の著書『パワー・ゴルフ』で読者に右足を外側へ向けて立つようにアドバイスしていました。

右足を外側に向けて立つと、右腰の回転が大きくなってしまい、スウィングからパワーを失わせてしまうことになります。

体は回るのですが捻じれが甘く、反発力が弱まり力のないボールが飛んでいきます。スウィングがフラットになる一因でもあります。

『モダン・ゴルフ』には、アドレスでの右足の位置を「飛球線に対して直角になるように構える」としています。

おそらくベン・ホーガンは幾多の試行錯誤の末に、右足をこの位置にすることでバック・スウィングで右腰の回転を抑え、上半身と下半身の間に緊張感を生み出すことを見つけたのだと思います。 

この右足の位置は、現在のレッスン書にも飛球線に対して直角に構えるように書かれてありますので、「何故そんなことも分からなかったのか」と不思議に思われるかもしれません。

しかし、当時のホーガンは腰を回すことが飛距離に繋がると信じていたので右足を外側に開いてアドレスしていたのです。

因みに、この右足を飛球線に対して直角に構える方法は、バックスウィングでのスウェーを防ぐ役割もあり、さらに極端なフラット・スウィングも防いでくれます。

次に「グリップ」です。 

極端なフック・グリップからウィークグリップに大きく変化しています。

ベン・ホーガンがグリップを変えた時のことを書いてある文献がありますので、そこから引用します.

「1946年初頭、ベン・ホーガンはスタンスをオープンにするなどフック矯正のためのあらゆる方法を試みた。 

どれも効果があり、確かにフックは出なくなったが、飛距離が落ちてしまい、彼はがっかりした。

フォートワースの自宅に引きこもって、クラブを握らず、もっぱらゴルフスウィングについて思いを巡らすために時間を費やすことを決心するほど混乱していた。

ある夜、ベッドで横になってスウィングに思いを巡らせていると、昔のスコットランドのプロのことが脳裏をかすめた。

次の瞬間、それまで思い悩んでいたショットについての答えが思い浮かんできたのだ。

翌朝、ホーガンは自分の新理論を試すため練習場に駆け付けた。

八時間ボールを打ち続け、その間ずっとクラブフェースからますぐに飛び出し、落ち際にわずかにフェードして、直ぐに止まるショットを打ち続けた。

翌週も、ホーガンは益々良いボールを打ち続け、このスウィングならプレッシャーの中でも通用するだろうと確信するに至った。

その後シカゴで二つのトーナメントに出場し二つとも勝利を収めることができたのです。

つまりこのスウィングが本物だということを証明しました。」 

その思い浮かんだものがウィークグリップだったのです。 

文献にはさらに

「ホーガンは、クラブの握り方を除いて、あとはすべて昔のスコットランドのプロと同じようにアドレスしている自分の姿をイメージしてみた。

そして左手の親指は殆どシャフトの真上に来るように左手を左に回した。

バック・スウィングでは両手が徐々に右にロールするようにした。

つまり『内転』という動作である。

この結果、バック・スウィングのトップの位置では左手の甲の線はまっすぐになり、右手の甲はほぼ地面を指すことに為る。

また、バックスウィングで左手のリストを徐々にコックしながら内側に折っていく。」

とまさに私たちが知っている「ベン・ホーガン」のスウィングになったのです。 

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