LPGAツアートーナメントで久しぶりに日本人選手が優勝しました。
3月17日から鹿児島市で開催されていたツアー第3戦『Tポイントレディス ゴルフトーナメント』で菊池絵里香選手が優勝。
日本人選手の優勝は昨年10月13日から15日に開催された「富士通レディース」での松森 彩夏選手以来です。
今回の菊池絵里香選手の優勝までの間に、全 美貞選手(韓国)が 2回、 申 ジエ・イ ボミ・キム ハヌル・アン ソンジュの韓国選手がそれぞれ1回、そして中国のフォン シャンシャン選手、台湾のテレサ・ルー選手が1回ずつ優勝しています。
実に8試合ぶりです。
通算3勝目を飾った菊地絵理香選手は、「過去、2度の優勝が逃げ切り。このパターンは自分に得意。そう、言い聞かせていた。でも、完ぺきな状態ではなかった。それでも、気持ち悪さがない。淡々とプレーをすれば勝てると思いましたね」とインタビューで語っていましたが、言葉通りどんどん勝っていただきたいと願っています。
そして2位にも渡辺彩香選手が入りました。
菊池選手との差が5打あったので、TV画面からは試合の緊張感というのは感じられませんでしたが、さすがプロというプレーを見せてくれました。
その一つが16番パー5です。第二打を木に当ててしまい、第三打がまだ200ヤードも残っている上にボールもきついつま先上がりのラフに止まっているところを果敢にグリーンを狙い、見事グリーンを捉えてパーをセーブしました。
その前の第二打を木に当ててしまうプレーには議論があるところですが、リカバリーの第三打が決して簡単なライではなかったのでTV画面的には良いモノを見せてもらったという気持ちです。
そして18番でもギャラリーを沸かせるプレーをしました。
渡部本人は「風がフォローだったし、1Wでは池へ飛び込む。でも、3Wで刻むのは、おもしろくない」と考え、1Wで隣のホールのフェアウェイへショットするという、いわゆる裏ルートで攻めました。
女子ツアーでは、まずお目にかかれない果敢な攻略法です。
残念ながらバーディー奪取はなりませんでしたが、プロゴルファー渡辺彩香の面目躍如といったプレーでした。
渡部彩香選手は私の好きな選手の一人で、どんどん勝ってほしいと願っている選手でもあります。
さて今回は日本選手が優勝をしましたが、現在の日本の女子ツアーは韓国勢を中心としてその他アジア勢の活躍が目立ちます。
そこで、2016年の記録から何かヒントを得られないか調べてみました。
先ずは平均ストロークです。
これは資料を見なくてもイボミ選手が一位であることは皆さんお分かりだと思います。
それもダントツです。
その次が 申 ジエ、キム ハヌル、笠りつ子選手と続きます。
若干の違いはありますが、ほぼ賞金獲得順位です。
平均バーディ―数は、鈴木愛選手がトップです。
しかし申 ジエ・イ ボミ選手と続きます。
スコアに直結する平均パット数に至っては、
トップはこれも鈴木愛選手ですが、
申 ジエ・イ ボミ・全 美貞・キム ハヌル選手、
一人おいてアン ソンジュ選手と韓国勢のトッププロが続きます。
この平均パット数は、ほぼパーセーブ率と連動しています。
独自の数値としてボギー以上を1ラウンド当り幾つたたいているかを見たところ、
賞金女王のイボミ選手は圧巻の1ラウンドあたり1.6個しか叩いていません。
アン・ソンジュ・キムハヌル・申ジエは2.0個、
日本選手では笠りつ子選手が2.1個です。
平均バーディー数でトップの鈴木愛選手は2.45個も叩いているので、調子のいい時はバーディーラッシュとなりますが、
反面チョットリズムが狂うとボギー以上を直ぐ叩いてしまう傾向が数字ででています。
バーディーを獲る技術は必要ですが、それ以上にボギーを打たないことが強い選手の条件と言えるでしょう。